会議の案内は届いたけれど、何を読んで、何を考えて参加すればよいか分からない。そんなときは、資料を最初から書き写すより、「今日決めること」「自分が答えること」「確認したいこと」を先に分けると準備の範囲が決まります。
ここでは、参加者として打ち合わせに臨むときの準備を扱います。紙一枚でも、普段使っているメモでも構いません。会場予約や全員への招集など、主催者の運営作業とは分けて考えます。
最初に案内から確認すること
日時と参加方法に加え、「何を決める会か」「自分に求められている役割」「読む資料の最新版」を確認します。案内の件名だけで判断せず、本文、添付、前回の決定事項の順に見ます。
- 決める会:案の比較、条件、判断に足りない情報を用意する。
- 報告を受ける会:自分の担当に影響する点と、説明を聞いて確認したい点を用意する。
- 意見を出す会:案と理由を分けて書き、すでに決まったことのように扱わない。
目的が分からなければ、「今回は案を決める場でしょうか。それとも情報共有まででしょうか」と主催者へ聞きます。自分の判断権限がない条件について、その場で確約する準備は不要です。持ち帰って確認する相手を把握しておきます。
準備メモは五つの欄で足りる
白紙を五つに区切り、次の内容を短く書きます。資料を全部要約する欄は作りません。必要なページを開けることを優先します。
- 目的:会議の終わりに何が分かればよいか。
- 自分の役割:報告する、意見を出す、担当範囲を確認する、など。
- 事実と自分の考え:確認済みの数字・日付と、提案・見込みを別々にする。
- 質問:事前に答えが必要なものと、当日話し合うものを分ける。
- 資料の場所:ファイル名、版の日付、該当ページ、許可された共有先。
数字を書くなら「どの期間の、何の数字か」も添えます。「対応できそう」だけでなく、「この条件なら対応可能。別案件の日程は未確認」と書くと、分かっている範囲を越えて答えずに済みます。
記入例:日程を決める打ち合わせに参加する
以下は、来月の説明会について担当者が集まる架空の例です。実際の会議記録ではありません。
目的:説明会の開催日をA日・B日から選ぶ。
自分の役割:受付担当として、準備に必要な日数を伝える。
確認済み:配布物の印刷には、原稿確定後に3営業日必要と担当部署へ確認した。
自分の案:原稿確定が間に合うならA日。間に合わなければB日を検討したい。
事前に聞く:共有資料が二つある。最新版はどちらか。
当日話す:原稿をいつ確定するか。遅れた場合は日程を変えるか。
資料の場所:「説明会案・9月24日版」の2ページ。
この例の「3営業日」は仮の条件です。自分の仕事では、相手に確認した条件と確認日へ置き換えます。日付だけ先に決めると準備が間に合わない、といった関係を一行で説明できれば、長い原稿を作る必要はありません。
質問は「事前」と「当日」で分ける
答えがないと準備を始められない質問は、事前に確認します。資料が開けない、最新版が分からない、報告の対象期間が不明、といった内容です。相手が答えやすいよう、見た資料と迷っている箇所を添えます。
一方、「A案とB案のどちらを優先するか」「費用と日程のどちらを重視するか」は、参加者で話し合う論点になり得ます。当日用の欄へ残します。資料に答えがある単純な確認と、全員の判断が必要な相談を一緒にしないのがポイントです。
事前に質問して返事がなかった場合は、推測で埋めず「回答待ち」と記します。会議の冒頭で、未確認のため比較できない条件を伝えます。質問を送ったことと、確認できたことは別です。
時間がないときは三点だけ残す
準備時間が短い日は、①目的、②自分が答える一件、③分からない一件をメモします。案内と指定資料には目を通し、読めていない範囲があれば隠さず伝えます。重要な審議や承認に必要な事前確認まで省略してよい、という意味ではありません。
前日までの作業を忘れやすい場合は、固定予定と準備の行動を分ける手帳の書き方で、「会議に出る」と「資料を確認する」を別々に置けます。
参加直前に資料を開き、終了後の欄を空けておく
オンラインなら指定の参加先と資料が開くか、対面なら持参が必要なものを確認します。資料の持ち出し、個人端末への保存、共有先は所属先のルールに従います。機密の内容を準備のために私用サービスへ複製する必要はありません。
メモの下半分には「決定・自分の行動・保留」の余白を残します。事前の案を、会議で合意した結論と混ぜないためです。会議が始まってからの記録は、決定事項・担当・期限を次の行動へつなぐ会議メモを使えます。
次の案内が来たら、まず「この会議で何を決めるか」を一行にし、答えが見つからない点を一つだけ確認してみてください。
参考情報
Microsoftの会議メモの案内では、会議前に議題を共有・編集できる機能が紹介されています。この記事の五つの欄と記入例は、特定のアプリを使わずに準備するための編集案です。

